2017年 04月 02日
アダージェット〜溢れるものを〜
マーラーの
アダージェット。
ベジャールが
ジョルジュ・ドンに振付、
のちに現在ベジャールバレエを
継承するジル・ロマンも
踊った。
夢見がちな男の、
とある人生。
無数の感情と消えゆく光を
追い求め、やがて自身も消えゆく。
そんなふうに。
この曲は
ルキノ・ヴィスコンティの
映画
ベニスに死す
に使用されたことは
あまりにも有名であり。
なんとも胸が張り裂けそうな
切ない、苦しいほどに。
それでいてだからこそ
静かで美しい。
この旋律の感情が揺らめく機微を
高橋大輔さんに、演じてもらいたい。
そして
この旋律の哀しみの果ての美を
浅田真央さんに演じてもらいたい。
世界選手権が終わり
この時期、こうして
プログラムを想像する楽しみが
ある。
自分の好みはもちろんであるが
最近のスケーターで
こんなプログラムを、
と想像したくなるような
スケーターは
宇野昌磨選手ぐらいになった。
音楽を感じること、
内面から引き出す、
それはもう本能かもしれない。
考えて考えて
身につけて教わって
それは表現ではないと思う。
創作や見世物が舞台ではな
あるが
内側から溢れ出すものを
堰きとめることは出来ない。
すべては人の
エネルギーであるから。
by la-luna20160918
| 2017-04-02 07:30